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現代の呪縛からリーダーを解き放つリベラルアーツ ―日本経済の礎を築いたイノベーターに学ぶ― その2 ものさし自体の価値を問う

「リベラルアーツはその人の価値判断の基準となるもの」という楠木氏の定義を受け、山口氏は「価値判断」の中身について掘り下げていく。価値判断の基準となるものさしは自分の内側と外側にあるが、リベラルアーツがかかわる内側のものさしこそが重要であるという。

【6/8開催】協創の森ウェビナー 問いから始めるイノベーション ― Prologues 第一回 「パーパスと社会イノベーション事業」

企業活動や事業にパーパス(存在意義)が求められる時代に、社会やビジネスの問いを起点としたビジョンを描き、いかに事業につなげていくかをテーマに、研究開発グループによるオンラインイベントをシリーズで実施いたします。 <是非、ご参加いただきたい方々> ・経営者、経営部門の方 ・事業企画部門の方 ・イノベーションや改革を担当されている方 日立の研究者やデザイナーとの対話を通じて、新しい協創スタイルの輪郭を内外の視点から浮き上がらせることで、皆さまを「問いからはじめるイノベーション」の世界へいざないます。 第一回は、研究開発グループ 社会イノベーション協創統括本部 統括本部長である森が、ゲストに多...

しびれる戦略 無敗の男篇-その4 コンセプトは「党より人」。

「第1回:『無敗の男』中村喜四郎」はこちら> 「第2回:ピラミッドvsフルフラット。」はこちら> 「第3回:超絶ハンズオン。」はこちら> ※本記事は、2021年3月5日時点で書かれた内容となっています。 地域廻りと喜友会の活動に徹底的に集中する中村喜四郎の戦略は、いくつものトレードオフに立脚しています。つまりは、何をやって、何をやらないか。トレードオフがはっきりしているから、競合との違いが鮮明になる。彼がやっていることよりも、「やらない」と決めていることに差別化の本質があります。 例えば口が裂けても絶対に自分の実績は言わない。手柄で人に認めてもらうのではなく、あくまでも日常の活動で認めて...

日日是好日 ~今日一日を生きていることの有難さに気づかされる~

新型コロナウイルス感染のパンデミックからはや一年以上が経ちます。この間、さまざまな不安やストレスに多くの方が苦しみ、悩んできました。多くの人が当たり前だと思っていた安全・安心で快適な日々の暮らしや社会が、当たり前ではなかったこと、そして思いどおりにはならないことを思い知った歳月でもありました。 しかし考えてみれば、私たちが生きることそのもの、寝て起きれば明日が来ると当たり前のように思っていることが、実は当たり前ではなく、とてもありがたいことなのです。お釈迦様の生(なま)の言葉を伝える文献の一つとされる最古の経典『法句経』には、「人の生を受くるは難く、やがて死すべきもののいま命あるは有難し...

現代の呪縛からリーダーを解き放つリベラルアーツ ―日本経済の礎を築いたイノベーターに学ぶ― その1 固有の価値基準を持っているか

Executive Foresight Onlineで連載を続けてきた山口周氏の対談シリーズが『自由になるための技術 リベラルアーツ』(講談社)として書籍化された。出版を記念し、2021年3月26日に山口周氏と楠木建氏による公開対談イベントを開催した。「思いどおりにならない世の中を、思うがままに生きる。そこにリベラルアーツの本領がある」と書評に記した楠木氏。リベラルアーツとは何であるのか、その成り立ちや、リベラルアーツを軸に大成した経営者たちのあり方を振り返りながら、山口氏とともに考察を深めた。事前登録した700名を超える方々にオンライン配信されたその対談の模様をお届けする。

しびれる戦略 無敗の男篇-その3 超絶ハンズオン。

「第1回:『無敗の男』中村喜四郎」はこちら> 「第2回:ピラミッドvsフルフラット。」はこちら> ※本記事は、2021年3月5日時点で書かれた内容となっています。 中村喜四郎と他の政治家との違い、それは秘書の仕事の中身にも表れています。当時の普通の政治家の秘書というのは、冠婚葬祭に顔を出したり、陳述に来た人の就職を斡旋したり、地元の公共事業の相談を受けたりと、政治家の分身として動く。そのうち、地元における政治家の分身になっていく。政治家の権力を使って、物事を差配する。大物秘書ともなると、議員の「名代」として地元の利害調整の「フィクサー」の役割を果たすようになります。田中角栄の政務秘書だっ...

しびれる戦略 無敗の男篇-その2 ピラミッドvsフルフラット。

「第1回:『無敗の男』中村喜四郎」はこちら> ※本記事は、2021年3月5日時点で書かれた内容となっています。 「無敗の男」中村喜四郎が、最初の選挙をどう戦ったのか。1976年当時の茨城県では地元の有力者の間で利害関係がきっちりとできあがっていて、新人の選挙ではその地域のボスが案内人になるのが通例でした。そこには因習的な利権があります。案内人が遠回しに候補者に金を要求してくる。「案内してもいいけど、ガソリン代がかかるよ」とか、「あの政治家は座布団の下にあれを入れていったよ」と、協力してほしいなら現ナマをよこせ、という世界でした。 もちろん公職選挙法違反なのですが、当時は建前のルールが完全...

しびれる戦略 無敗の男篇-その1 「無敗の男」中村喜四郎

※本記事は、2021年3月5日時点で書かれた内容となっています。 以前に「しびれる戦略」という話をしましたが、今回はその「無敗の男」篇です。 常井健一さんというジャーナリストの『無敗の男』という本を非常に面白く読みました。「無敗の男」というのは、衆議院議員の中村喜四郎氏(以下、敬称略)のことです。1976年に初当選して以来、当選を重ねること14回。選挙で負けなしの圧倒的強さです。それは一体なぜなのか。中村喜四郎という不死身にして不思議な人物の実像を探るノンフィクションです。あまりの面白さに、自分が仕事をしている競争戦略の面からもいろいろと考えさせられるところがありました。 前提としてお断...

経営における「長期」の意味-その4 二人三脚から三位一体へ。

「第1回:物理的時間と論理的時間。」はこちら> 「第2回:トレードオフをトレードオンに転化する。」はこちら> 「第3回:矛盾を、矛盾のまま、矛盾なく乗り越える。」はこちら> ※本記事は、2021年2月4日時点で書かれた内容となっています。 僕は「日本企業」という言い方をなるべくしないようにしています。「日本的経営」にしてもそうです。終身雇用、年功序列、新卒一括採用、企業別組合、こうした特徴をひとくくりにして日本的経営と言っていたわけですが、これは戦後復興から高度成長期の時代に限って合理的なものとして選択され、定着しただけでして、戦前は違っていました。100年も続かないものを文化とは言わな...

経営における「長期」の意味-その3 矛盾を、矛盾のまま、矛盾なく乗り越える。

「第1回:物理的時間と論理的時間。」はこちら> 「第2回:トレードオフをトレードオンに転化する。」はこちら> ※本記事は、2021年2月4日時点で書かれた内容となっています。 どんな商売も、多かれ少なかれ競争に直面します。ほかができないこと、やらないことをやり、その違いを長期に持続することが競争戦略の根底にある考え方です。みんなが簡単にできることなら、そもそも違いになりませんし、すぐに追い付かれてしまいます。前回ご紹介した中神さんの本は、普通の人が考える水準からすれば「あきれるほどのコストをかけている」「腰を抜かすほどのリスクを取っている」、これがすぐれた競争戦略に共通の特徴だとしていま...

経営における「長期」の意味-その2 トレードオフをトレードオンに転化する。

「第1回:物理的時間と論理的時間。」はこちら> ※本記事は、2021年2月4日時点で書かれた内容となっています。 一見して「トレードオフ」の関係にあるものを、「トレードオン」に転化する。ここに長期の本質があるというのが私の考えです。短期的に考えるとあからさまに矛盾していることであっても、長期的な視点で考えれば、自然と矛盾が解ける。矛盾どころかトレードオンの関係になり、好循環のダイナミズムが生まれる。表面的なトレードオフをトレードオンに持っていくところが、経営者の本領だと思います。 僕の昔からの友人でみさき投資というファンドを経営している中神康議さんが、最近『三位一体の経営』という本を出し...

経営における「長期」の意味-その1 物理的時間と論理的時間。

※本記事は、2021年2月4日時点で書かれた内容となっています。 「ゴーイングコンサーン」という言葉がスキな経営者がよくいます。やたらと「企業がゴーイングコンサーンである以上、経営には長期的視点が必要だ」とか言うのですが、言うだけなら簡単です。問題は、「長期的な視点に立った経営」というものが何を意味しているかです。「長期的な視点に立った経営」とは本当のところ何が違うのか。 四半期は短期で、3年は中期で、5年以上は長期といった分類もあるようですが、これは物理的な時間に注目しています。四半期単位の目先のことに明け暮れていて、それを10年間40四半期続けても、結局のところ「短期的な視点に立った...
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