特殊読書。
※本記事は、2023年7月11日時点で書かれた内容となっています。
毎週月曜日に配信されている、楠木建の「EFOビジネスレビュー」。その中で載せきれなかった話をご紹介する、アウトテイク。これが、めちゃめちゃ面白いです。
僕は昔から「特殊読書」を重視しています。自分とは意見が違う作者の本を敢えて読む。読んでイヤな気分になる著作を意識的に読む。で、「うわあ、イヤだな」という感情を楽しむ。これが特殊読書です。
人間のイヤな面や愚かさの直視・開陳は、文学でよく扱われる基本テーマの1つです。僕の好きな私小説家の西村賢太さんの場合、どの作品を読んでも主人公が愚かな人間。つねに自分に都合よく考え、人に...