シナジーを最大化するJTのM&A
【第1回】M&Aは人財戦略である
日本企業によるクロスボーダーのM&Aの成功例に、日本たばこ産業株式会社(JT)の事例がある。JTによる米国RJR NABISCOの子会社RJRインターナショナル(RJRI、1999年)、英国のギャラハー(2007年)の買収はいずれも、当時、日本企業の海外企業買収で史上最大として話題を呼んだ。RJRIの買収を機に、JTはグローバル企業として大きく成長、ギャラハーの買収でさらにその地位を不動のものとした。JTのM&Aの目的、買収のプロセス、買収後の統合のポイント、M&A人財の育成などについて、M&Aの戦略を描き、買収・統合を牽引した元JT副社長の新貝康司氏に伺った。