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コンセプト 僕の場合-その5 『室内生活』。

「第1回:コンセプトを持つと楽になる。」はこちら> 「第2回:『ストーリーとしての競争戦略』。」はこちら> 「第3回:『戦略読書日記』。」はこちら> 「第4回:『「好き嫌い」と経営』。」はこちら> ※本記事は、2020年6月5日時点で書かれた内容となっています。 昨年、2019年に『室内生活―スローで過剰な読書論』という本を出しました。これはそれまでの本とは異なり、意図的に“ノー・コンセプト”の本です。かなり趣味的な本でして、自分の喜びのために作ったという、仕事にあるまじき本です。 僕は、本業以外に書評という仕事をやっております。これは昔から僕にとって「夢の仕事」でした。ただ、書評だけで...

コンセプト 僕の場合-その4 『「好き嫌い」と経営』。

「第1回:コンセプトを持つと楽になる。」はこちら> 「第2回:『ストーリーとしての競争戦略』。」はこちら> 「第3回:『戦略読書日記』。」はこちら> ※本記事は、2020年6月5日時点で書かれた内容となっています。 僕は「好き嫌い」をコンセプトにした本を4冊書いています。「好き嫌い」という視点については以前もここで話したのですが、今回はこれらの本のコンセプトについてお話しをしたいと思います。 なぜ僕が「好き嫌い」というコンセプトを基軸にして物事を考えるのか、いくつかの理由があります。ひとつには、自分の仕事である競争戦略です。論理的な帰結として、競争戦略の思考は「良し悪し」よりも「好き嫌い...

一点梅花蘂 三千世界香 ~寒苦に耐えて花をひらき清香を放つ梅にまつわる禅語~

いま日本人にとって花といえば桜ですが、万葉集が詠まれた時代の代表花は梅だといわれています。万葉集の巻五には梅花の項があり、令和の語源となった「初春の令月にして、気淑く風和らぎ、梅は鏡前の粉を披き…」という序文からも、当時の人たちの梅に対する強い思いが伝わってきます。 梅の花は禅とも深いつながりを持っています。寒苦に耐えて花をひらき清香を放つ。これが苦境に遭うなかで、そこから逃げずに真正面から向き合う修行の身そのものと重なります。大事なのは清香、ほのかな香りです。一所懸命に修行に取り組んでいることを声高に言わなくても、その姿そのものが周りの人たちを自然と感化していく謙虚な強さ、そして人をや...

企業間情報連携という新たな挑戦 【第2回】ブロックチェーンで解決する、引っ越し・相続・基地局の困りごと

さまざまな業種の企業がデータを連携し、ブロックチェーンを活用して社会課題の解決をめざす一般社団法人企業間情報連携推進コンソーシアム「NEXCHAIN(ネクスチェーン)」。第1回に続いて設立メンバーの1人、日立製作所の齊藤紳一郎にNEXCHAIN で議論されている3つの検討テーマについて詳しく解説してもらった。多くの人々や企業を悩ませてきた課題を解決するアイデアがそこには詰まっている。

企業間情報連携という新たな挑戦 【第1回】企業の連鎖で、未解決の社会課題に立ち向かう

ブロックチェーンの技術を土台に、業種の垣根を越えて複数の企業同士がデータを連携し、これまで単独企業ではなしえなかった社会課題の解決をめざす動きがある。それが、2020年4月に発足した一般社団法人企業間情報連携推進コンソーシアム「NEXCHAIN(ネクスチェーン)」だ。本シリーズでは、設立の背景やNEXCHAINで実用化に向け検討されているサービス、会員企業のねらい、活動の最新動向に触れ、企業間情報連携という新たな潮流の可能性を探っていく。第1回では、NEXCHAIN立ち上げメンバーの中心人物である日立製作所の営業・齊藤紳一郎に、設立のきっかけや経緯について聞いた。

コンセプト 僕の場合-その3 『戦略読書日記』。

「第1回:コンセプトを持つと楽になる。」はこちら> 「第2回:『ストーリーとしての競争戦略』。」はこちら> ※本記事は、2020年6月5日時点で書かれた内容となっています。 2013年には、『戦略読書日記』という本を出しました。前著の『ストーリーとしての競争戦略』では、ストーリーという視点で、いろいろな経営や戦略を僕なりに観察しては考えました。そこで痛感したことは、戦略ストーリーを構想し、動かす力は「スキル」を超えた「センス」としか言いようがないものであるということです。 僕はビジネススクールで教えています。基本的にビジネススクールの教育の目的はビジネスに関わる「スキル」の伝授にあります...

竹有上下節 ~しなやかな強さをもつ竹にまつわる禅語~

秋の季語に「竹の春」という言葉があるそうです。 おのが葉に 月おぼろなり 竹の春 蕪村 竹は秋にもっとも翠々(みどりみどり)として勢いを増し、自らの葉で月の姿がおぼろげにしか見えなくなっている情景を詠んだ与謝蕪村の句です。 禅宗では、竹は松や梅とともに「歳寒の三友」といわれ、いわゆる寒さに耐えるというところから喜ばれる樹木です。竹と松は常緑樹で寒い中でも翠を失わず、梅は寒さの中で百花に先んじて花を咲かせていち早く春を告げます。なかでも竹は、禅宗の宗祖達磨大師がインドから中国に渡り、禅を普及させた江南(※1)の地が竹の名産ということもあってか、竹にまつわる禅語はいくつもあります。美しく涼や...

コンセプト 僕の場合-その2 『ストーリーとしての競争戦略』。

「第1回:コンセプトを持つと楽になる。」はこちら> ※本記事は、2020年6月5日時点で書かれた内容となっています。 自分の考えを提供するという僕の仕事にとって、一義的なプロダクトは「本」です。これまで僕が書いた本にはそれぞれにコンセプトがあります。まずは『ストーリーとしての競争戦略―優れた戦略の条件―』という2010年に出版した本についてお話しします。 本にはタイトルが必要です。僕が考える良いタイトルというのは、「コンセプトがそのままタイトルになっている」ということ。これに尽きる。いろいろ書いてあるけど、ひとことで言うと何なのか。それに対する答えがコンセプトであり、それが本のタイトルに...

鐵舟逍遥 ~山岡鐵舟と禅~

ここ全生庵は、勝海舟、高橋泥舟と並び「幕末の三舟」と呼ばれる山岡鐵舟が建立した臨済宗の禅寺です。建立の本願は、戊辰戦争で死んでいった多くの人々の御霊を深く憐れむとともに、すべてに西洋化をすすめようとする明治政府に対して、日本人としての伝統的な精神を伝えることにありました。 この寺に生まれた私は、幼少の頃から折りにふれて鐵舟の話を聞かされてきたので、鐵舟をご先祖様のような心持ちで育ちました。鐵舟については、将軍慶喜の名代として戊辰戦争で駿府まで進軍していた西郷隆盛と直談判し、江戸無血開城の素地としたことや、西郷の頼みで明治天皇の侍従をつとめたことなどがよく知られています。その人物評もふるっ...

Executive Foresight Online読者のみなさまへ イベントのご案内

Executive Foresight Online主催 オンラインイベント(公開取材) 『ブロックチェーンを活用した企業間情報連携という新たな潮流』 いつもExecutive Foresight Online(EFO)をご愛読いただき、誠にありがとうございます。このたび、EFO主催 オンラインイベント『ブロックチェーンを活用した企業間情報連携という新たな潮流』を9/4(金)に開催します。 現在20社を超える企業が集まり、社会課題の解決とビジネスの進化を求めてブロックチェーン技術を活用したセキュアな情報連携の可能性に挑んでいます。「社会的価値と経済的価値の両立をめざして動き始めた注目の活...

コンセプト 僕の場合-その1 コンセプトを持つと楽になる。

※本記事は、2020年6月5日時点で書かれた内容となっています。 5月に「コンセプト」というテーマで、サウスウエスト航空やスターバックス、Amazonなどを例に「商売の元」であるコンセプトについてお話をしました。今回は、視点を変えて、僕自身が仕事の上でどのようにコンセプトを立ててきたかについてお話ししたいと思います。 前回の「コンセプト」でも触れましたが、僕の仕事全体を包括するコンセプトは「芸者」です。何をやって何をやらないか、自分の仕事の大枠から細部まで、この「芸者」というコンセプトを日々の仕事の判断基準にしています。 「おまえに何ができるんだ」「実際に商売をしたことがないくせに」「机...
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