知足
~足るを知る~
近年、日本社会は成長から成熟の段階に入ったと言われています。
「成熟」には「十分に成長すること」や「できあがること」といった意味があります。確かに、いまの日本は経済も社会システムも十分に成長し、物質的にも満たされています。
一方で「失われた30年」とも言われるように、日本社会は経済活動が停滞しており、今後の成長が望めないと危惧する向きもあります。成熟を衰退への入り口であると位置づければ、特にビジネスの世界では、いまの日本の状況は喜ばしいことではないのかもしれません。
「知足」という禅語を、みなさん一度は耳にしたことがおありでしょう。
禅宗の重要な経典に、お釈迦様が入滅される前の最後の教え...