組織の不条理を超えるために、求められる「主観的な価値判断」
その1 人間や組織は合理的に失敗する
近年、経営学、組織論やマネジメント論などを取り入れることにより、日本の企業・組織のあり方が大きく変わりつつある一方、依然として繰り返される不正やデータ改ざんなどの不祥事。『組織の不条理』において日本型組織の失敗の本質が「合理的な失敗」であることを鋭く指摘した菊澤研宗氏は、根本的原因に気づき、対策しなければ失敗は繰り返されると語る。人と組織の関係が改めて問い直される今、菊澤氏が勤める慶應義塾大学三田キャンパスを訪ね、合理的な失敗=不条理がなぜ起きるのかを解き明かすとともに、組織の不条理から抜け出すためのヒントを探っていく。