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"有識者"の記事一覧

「良し悪し族」対「好き嫌い族」-その2 「ヨ族」が増殖する理由。

「第1回:「ヨ族」と「ス族」の価値基準。」はこちら> では、なぜこのところ、「ヨ族(良し悪し族)」が「ス族(好き嫌い族)」を圧迫しているのか。元も子もない理由としては、社会の進歩があります。昔の日本では裁判沙汰、それ自体忌むべきことで、裁判所とか司法とかには関わらない人生のほうがいいという意識がありました。しかし、現代は法治国家であり、法化社会です。いろいろな人間がいれば争い事は当然あるわけで、そういうときはちゃんと法律にのっとってやりましょうという考え方が広がってきた。法律というのは「良し悪し」の親玉なので、そうした「法化社会」への進歩が「ヨ族」を増やすというのはあると思います。 社会...

Vol.1 総論編「リベラルアーツとは何か?」 その5 リベラルアーツは最高の武器になる

変化が相次ぐ今日のビジネスに求められるリベラルアーツについて山口氏と考える本シリーズ総論編の最終回。一人ひとりに固有のコナトゥスを発揮するために、さらにその実現方法を探るためにも有効だというリベラルアーツが、これからの経営者やリーダーにとってどんな武器となり、力の源泉になりえるのかを語っていただく。 「第1回:なぜ今“美意識”が必要なのか」はこちら> 「第2回:人間の本質を深く理解するために」はこちら> 「第3回:単一のモノサシに偏ってしまった日本人」はこちら> 「第4回:コナトゥスの発揮こそ、次代を切り開くカギ」はこちら> リベラルアーツは常識の正体を見破る ――改めて、本シリーズのタ...

「良し悪し族」対「好き嫌い族」-その1 「ヨ族」と「ス族」の価値基準。

この3月に、『すべては「好き嫌い」から始まる 仕事を自由にする思考法』という本を出版しました。今回は、この本で書いた、僕の問題意識についてお話ししたいと思います。 僕は、人間には「良し悪し族」と「好き嫌い族」という2つのタイプがいると思っています。ちょっと長いので、略して「ヨ族(良し悪し族)」と「ス族(好き嫌い族)」。これは、その人の価値基準の在り方に注目した分類です。人間は誰でも何かの価値基準を持って考え判断し選択し行動しています。その人をその人たらしめているものの正体、これがその人の価値基準です。価値基準は、生活にしても仕事にしても、その人のOSのような役割を果たしていると思うんです...

Vol.1 総論編「リベラルアーツとは何か?」 その4 コナトゥスの発揮こそ、次代を切り開くカギ

日本社会が混迷し、閉塞感が高まっているのは、もともと日本人が不得意だった、量的な単一のモノサシだけでものごとを判断するようになってしまったからだという。そんな状況を脱却する手掛かりとなるのが17世紀の哲学者スピノザが説いた「コナトゥス」。一人ひとりがコナトゥスを発揮していく未来を山口氏が展望する。

世界最強の商売人。

毎週月曜日に配信されている、楠木建の「EFOビジネスレビュー」。その中で載せきれなかった話をご紹介する、アウトテイク。これが、めちゃめちゃ面白いです。 僕が小学校4年生まで暮らした南アフリカでは、年に1回、日本人会(日本人駐在員のコミュニティ)が行う、みんながドレスアップして出席するディナーパーティーがありました。 当時、南極越冬隊の人が南極へ行く前に、最後の補給のために南アフリカのケープタウンに立ち寄る際、経済活動の前線でがんばっているヨハネスブルグの日本人にもお土産を持ってきてくれていました。それは何かというと、前の年の「紅白歌合戦」と「男はつらいよ」の16ミリフィルムです。毎年それ...

近過去からの学び-その4 表面的な思考からの脱却。

「第1回:地理・歴史・公民の重要性。」はこちら> 「第2回:人々が「謙虚」だった近過去。」はこちら> 「第3回:グローバル二等兵。」はこちら> いま日本では、ガラパゴスだとか内向きだとか、失われた30年とか、GDPが他の国はこんなに伸びているのに日本はダメだ、とかいろいろ言われています。でもちょっと時空間を広げて考えてみると、「いや、おかげさまでうちは何の問題もなく好調でして……」なんていう国は、歴史上世界中どこにもあったためしがありません。いつでもどこでも、大変だ、大変だって言っているわけです。人の世の中はそれぞれに大変な状態にある。それを相対化して見ることによってはじめて、日本の本当...

デジタルトランスフォーメーション時代のクロスボーダーM&Aを成功に導くPMI 【第4回】コミュニケーションとリテラシーの強化がカギ

PMI(Post Merger Integration)において、人材マネジメントが最重要だと語る小沼氏。その一環として、社内外のステークホルダーとのコミュニケーションにどう取り組むべきか。インターナル・コミュニケーションとエクスターナル・コミュニケーション、双方のアプローチとは? クロスボーダーM&Aを担当する経営層や事業責任者へのアドバイスとともに伺った。

Vol.1 総論編「リベラルアーツとは何か?」 その3 単一のモノサシに偏ってしまった日本人

人類の歴史には、人間の本性、奥深さを踏まえた知恵が数多く残されている。何が持続可能で、何がそうでないか、ものごとの微妙なバランスを感じ取る力もその一つ。日本人は複数のモノサシ(尺度)を持つことでそのバランスを取ってきたはずなのだが、現代は量的なモノサシだけに傾倒し過ぎていると山口氏は指摘する。

近過去からの学び-その3 グローバル二等兵。

「第1回:地理・歴史・公民の重要性。」はこちら> 「第2回:人々が「謙虚」だった近過去。」はこちら> 僕自身の「近過去」の歴史を振り返ってみます。僕は1960年代のアフリカで育ちました。機械部品の会社に勤めていた当時20代の父が、南アフリカ共和国のヨハネスブルグに、支社長として行ってこいと命じられたからです。日本の海外市場進出というと、家電や自動車を思い浮かべる方も多いと思いますが、それは70年代以降。60年代は、繊維とか機械だったんです。 僕は日本人学校に入ったのですが、学校といっても人数が少ないので、校舎は普通の家でした。小1から中3までの生徒が、みんなそこで遊んでいる。そういうのど...

デジタルトランスフォーメーション時代のクロスボーダーM&Aを成功に導くPMI 【第3回】PMIで最優先すべき理念・ビジョンの策定

PMI(Post Merger Integration)で最も重要なのは「人材マネジメント」だと、小沼氏は語る。PMIでは、理念・ビジョン、企業風土、人事制度など、人材マネジメントのためのしくみの見直しが急務となる。中でも最優先すべき、理念・ビジョン策定の進め方とは?

Vol.1 総論編「リベラルアーツとは何か?」 その2 人間の本質を深く理解するために

倫理的意識と創造性が乏しい今の日本社会は、総じて“美意識”が欠如した状態にあると指摘する山口氏。「リベラルアーツ」は、私たち自身の基本的な美意識や価値基準を養うとともに、人間の本質をより深く理解するために最も効率的な手段だと語る。

近過去からの学び-その2 人々が「謙虚」だった近過去。

「第1回:地理・歴史・公民の重要性。」はこちら> 年齢を重ねると、体力や毛髪などいろいろと失うものがありますが、一方でよいこともあります。年をとることの最大のメリットは、個人の経験に限定されるにしても、一定の時間と時代の流れが自分の中にあるということだと思います。つまり、「近過去」を自分自身で経験しているわけです。 古い時代の記述された歴史、評論的な歴史というのは、やはり実際に経験していないので、ちょっとツルンとしているというか、手触りの凹凸がないというのは否めません。しかし「近過去」は、自分が経験している、あるいは直接経験してなくても時代背景みたいなのが何となくわかる、そういう推測でき...
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