ビジョンという仮説の中から、次の社会のヒントを探す。
【第1回】議論することから始めるSociety 5.0への新しいアプローチ「ビジョンデザイン」
Society 5.0という言葉をご存知だろうか。これは日本政府による科学技術政策の基本指針のひとつで、2016年に発表された次の社会を考える概念であり、1.0:狩猟社会、2.0:農耕社会、3.0:工業社会、4.0:情報社会 に次ぐ大きな転換期を意味している。しかし、資料を見ても技術や組織の話が中心で、具体的にどんな社会になるのかは見えにくい。AIやIoTなどの新しいテクノロジーを前提とした超スマート社会も、工業社会や情報社会の変革のように技術を軸に進んでいくのか。社会イノベーションという事業コンセプトを掲げる日立では、このSociety 5.0をただの概念と捉えるのではなく、また技術だ...