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「大みかグリーンネットワーク」は、協創していくお客さまや地域、サプライチェーンのステークホルダー、そして私たちの社会を、どのような未来へ連れていくのか――。

「第1回:世界をリードする先進の“総合システム工場”をめざして」はこちら>
「第2回:事業成長と脱炭素を両立するために」はこちら>
「第3回:大みか事業所の多彩な実証プロジェクト」はこちら>
「第4回:脱炭素へ向けたステークホルダーとの協創」はこちら>
「第5回:さらなる協創を広げて、共に脱炭素社会へ――」

大みか事業所、そして、地域やサプライチェーンというフィールドで、数多くのGX実証を展開している「大みかグリーンネットワーク」。サプライチェーンを通したカーボンニュートラル達成の目標期限である2050年度まで、これからもさまざまなステークホルダーと協創し、さらなる環境価値を追求しながら、脱炭素社会の実現をめざしていきます。

GXでめざす社会インフラエコシステム

――「大みかグリーンネットワーク」の今後の取り組みについて、教えてください。

松本
今後は大みか事業所が培ってきた工場オペレーションにおけるDXの技術や知見、そして脱炭素化などに向けたGXに関する種々の実証の成果を、多くのステークホルダーと共有していければと考えています。そして企業ごとの脱炭素化に向けたシナリオ策定を支援しながら、地域やサプライチェーンにおけるカーボンニュートラル達成に向けて、環境課題を解決に導く社会インフラエコシステムを形成することが、大みかグリーンネットワークのめざす将来ビジョンです。

画像: 大みか事業所を中心とした企業間のデータ連携によるGX

大みか事業所を中心とした企業間のデータ連携によるGX

一方、さまざまな社会インフラの中核を担う大みか事業所は、GXの実証フィールドとして膨大な知見を集積する“ハブ”になりたいと思っています。それはGXについて何か困りごとがあれば、「大みか事業所に相談してみよう」とお客さまにまず思っていただけるような頼れる存在になることです。そうしたコミュニケーションを通して、お客さまと経営課題や環境課題を共有しながら、それらを解決に導く新たな価値の協創につなげていければと思います。

画像: ――「大みかグリーンネットワーク」の今後の取り組みについて、教えてください。

沖林
現場を担う実行部隊としてめざすのは、例えば、地域の中で、まずは1つのエコシステムを構築し、その仕組みを活用して環境課題を解決する事例を確立することです。一方で、従来取り組んできたデータドリブンな工場運営に関するDXをさらに進化・発展させながら、大みかグリーンネットワークという枠組みを通して、それをサプライチェーン全体にまで広げていきたいと考えています。

――いまお聞きした大みかグリーンネットワークや大みか事業所の将来像に向けて、克服すべき課題や懸念があるとすれば、それはどのようなものでしょうか。

松本
やはりお客さまに寄り添い、お客さまの課題を正確に理解して、その解決に貢献するソリューションやサービスをいかに提供していけるかに、本プロジェクトの成否はかかっていると思います。それを一足飛びに実現するのは容易ではないので、現在展開しているさまざまな実証やステークホルダーの皆さまとの対話を通して、技術、ノウハウ、そして人財力といったリソースを蓄積・進化させていくことが、今後の課題になるでしょうか。

沖林
すでにお話ししたとおり、ステークホルダーの皆さまの置かれた状況や課題認識はそれぞれ異なるものです。そのため、脱炭素社会の実現という大目標を共にめざすうえでは、各自のベクトルと足並みを合わせられるような仕組み作りが必要だと思います。ただし、そうした環境を私たちだけで整えていくのは難しい面も多いので、今後に向けて産学官連携などによるルール作り、法整備などを進めていくことも大切ではないでしょうか。

画像: ――いまお聞きした大みかグリーンネットワークや大みか事業所の将来像に向けて、克服すべき課題や懸念があるとすれば、それはどのようなものでしょうか。

共に手を携えて、新たな価値の協創を

――大みかグリーンネットワークを協創していくステークホルダーの方々に向けてメッセージをお願いします。

沖林
すでに実効性の高い事例や実績が続々と生まれている状況で、現在はステークホルダーの皆さまと共にいつでも新たなチャレンジを始められる“Ready”の状態です。多岐にわたる取り組みを通して、その手法やアプローチはさらに進化していくはずですし、私たちとしては、ぜひ皆さまとご一緒に、脱炭素社会の実現に向けた最適解を探求していければと思っています。

松本
多くのお客さまと共に大みかグリーンネットワークの活動を展開中ですが、こうしたお客さまとの協創を通じて得られる経験やノウハウを蓄積していく中で、日立の技術だけでは解決できない課題や困難がたくさんあることを改めて実感しました。地域やサプライチェーンのステークホルダーの皆さまには、ぜひとも大みかグリーンネットワークにご参加いただき、日立が持つ知見・ノウハウ・経験と、お客さまの持つ知見を掛け合わせることで新たな価値を協創しながら、カーボンニュートラルを実現していきたいと思います。

大みかグリーンネットワーク

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「第5回:さらなる協創を広げて、共に脱炭素社会へ――」

画像1: サプライチェーン全体のカーボンニュートラルをどう実現するか
【第5回】さらなる協創を広げて、共に脱炭素社会へ――

松本一人(まつもと かずひと)
株式会社 日立製作所 制御プラットフォーム統括本部 事業主管 兼 大みか事業所長
1996年、日立製作所 大みか事業所に入社。産業用コンピュータ・プラント制御用コントローラなどの設計開発に従事。2017年からは社会インフラ向け保守サービス事業の立ち上げに注力。2019年からは発電制御システム本部長に就任し、電力分野へのDX/GX導入を推進。2023年より現職。

画像2: サプライチェーン全体のカーボンニュートラルをどう実現するか
【第5回】さらなる協創を広げて、共に脱炭素社会へ――

沖林久徳(おきばやし ひさのり)
株式会社 日立製作所 制御プラットフォーム統括本部 サービス・制御プラットフォームシステム本部 GX事業推進部 部長
2005年、日立製作所 大みか事業所に入社。鉄道運行管理システムのほか、社会インフラシステム向け共通基盤・情報制御LANの設計開発に従事。2017年からは大みか事業所内で20年来実践してきた高効率生産モデルをベースとする生産改革ソリューションの対外発信・外販化に注力。2019年からは中国市場における製造業向けデジタルソリューション事業の立ち上げに参画し、グローバルな製造DX・IoTビジネスを経験。2023年より現職。

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一橋ビジネススクール一橋ビジネススクールPDS寄付講座特任教授の楠木建氏の思考の一端を、切れ味鋭い論理を、毎週月曜日に配信。

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協創の森から

社会課題の解決に向けたビジョンの共有を図る研究開発拠点『協創の森』。ここから発信される対話に耳を傾けてください。

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