独立研究者・著作家・パブリックスピーカー 山口 周

加速度的に時代が変化する今、自らの知的感度を高め、知識をアップデートしていくことは欠かせません。かといって、トレンドや対処法、ハウツーばかりに目を奪われてしまい、いつまでも翻弄される側から抜け出せない。そんなジレンマに悩むリーダーも多いのではないでしょうか。リーダーとして時代を生き抜くうえで肝心な「足元」は常に危うく、すぐに築けるものでもありません。

そんな中、再び注目を集めているのが、「リベラルアーツ」です。日本語では「教養」と訳されることが多いのですが、本来意味するところは「“自由”になるための“手段”」に他なりません。己を縛り付ける固定観念や常識から解き放たれ、“自らに由(よ)って”考えながら、すなわち、自分自身の価値基準を持って動いていかなければ、新しい時代の価値は創り出せない。そんな時代を私たちは生きています。

このシリーズでは、『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?経営における「アート」と「サイエンス」』をはじめ、多くのベストセラーで知られる山口周氏をナビゲーターに迎え、哲学、歴史、美術、文学等の「知の達人」たちとともに、人類に蓄積された知を現代に照らし合わせて再考し、多様な視点を自らの体内に取り込んでいきます。

HowからWhatへ――。

リーダーとして何をしていくべきか、何をしたいのか。

自ら考えて行動するための気づきや糧を一緒に蓄えていきたいと思います。

山口 周(やまぐち しゅう)
1970年東京都生まれ。独立研究者・著作家・パブリックスピーカー。電通、BCGなどで戦略策定、文化政策立案、組織開発等に従事した後、独立。著書に『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 』、『武器になる哲学』など。慶應義塾大学文学部哲学科、同大学院美学美術史学専攻修了。神奈川県葉山町に在住。